アメリカ英語を真似るのではなく、世界で通じる英語を勉強するべき理由をご紹介します。
英語といえば、アメリカやカナダ、イギリスで話されている言語だと思っていませんか?
日本ではアメリカの英語を義務教育で勉強するためか、アメリカの英語を真似しようとする傾向があります。
アメリカの英語の発音は日本人が苦手な強い巻き舌を強調する発声方法などを用いていて、英語学習を挫折してしまう方も少なくありません。
しかし、世界での「英語」対する考え方は変化してきています。
世界標準の英語とは何か?
最近ニュースではシャープの台湾企業による買収など、今では企業による国の壁はなくなりつつあります。多くの企業が世界を意識したビジネスを行わないと企業経営を存続させるのが困難な時代となってきています。
グローバル化が進むに連れて、必要になって来るのが共通言語です。現在英語は世界でビジネスをする際の共通言語となっています。
しかし、この英語はアメリカの英語でもイギリスの英語でもありません。世界標準の英語とは第一言語、第二言語に関わらず、世界中の英語話者とコミュケーションするため英語なのです。
今回はアメリカ英語を真似るのではなく、世界で通じる英語を勉強するべき理由についてご紹介していきます。
【世界標準の英語(グローバル・イングリッシュ1)】の4つの特徴
1. 「発音は気にしません」
2. 「イディオム(慣用表現)は使わない」
3. 「新しい単語を覚える必要なし」
4. 「英語が得意でない人でも使える」
アメリカ英語を真似るのではなく、世界で通じる英語を勉強するべき理由をご紹介します。
母国語として英語を使っている人より第二言語として英語を使っている人の方が圧倒的に多い
2012年の時点で、英語の話す人口は約17.5億人います。その中で英語を母国語としている人達はたったの3.9億人(全体の22%)しかいないのです。
英語を第二言語として用いている人の中でも大きな割合を占めているのが、インドやフィリピンといった発展途上国です。また、世界のマーケットの中心も欧米から中国やインドと行った国々に移りつつあります。
これが何を意味するのかというと、私達がビジネスのツールとして英語を使う際に優れているのはアメリカ英語やイギリス英語ではなく、中国やインド、フィリピンの人達が理解しやすい英語だという事です。
英語話者の中で母国語としている人口と第二言語としてる人口の割合
出典:Harvard Bisiness Review 2012年10月号を参考に図を作成
英語には様々な種類があるため、アメリカ英語だけを勉強するのは危険
英語はアメリカ英語やイギリス英語だけでなく様々な種類の英語があるというのを知って頂きたいです。
既にアメリカの英語が「正しい英語」という訳ではなくなっています。インドの英語やシンガポールの英語も正しい「英語」です。
どちらの文法が間違っているか、正しいかは言語に関してば関係ないのです。下に様々な種類の英語紹介している動画を貼ります。
あなたはどのくらい理解する事ができますか?アメリカ英語のアクセントに慣れてしまうと、その他の英語を聞き取る事が難しくなってしまう場合があります。
67種類の英語のアクセントの紹介
出典:The English Language in 67 Accents & Random Voices
インド英語のアクセントの紹介
出典:A Sampling of Indian English Accents
アメリカ英語の言い回しは通じない場合がある
よく冗談でイギリス人とアメリカ人が話すと英語のニュアンスの違いから喧嘩が起きると言われています。例として【pissed】という英語の形容詞があります
【pissed】
(米)腹を立てる
(英)酔っぱらう
両国で頻繁に使われる単語なのですが、意味はまるで違います。
「酔っぱらってしまった」と伝えたいのに「怒っている」と伝わってしまうのです。これでは喧嘩が起こってしまうかもしれません。
ビジネスにおいて言葉の意味の取り違いてしまうと取り返しの付かない事になってしまう場合があります。また、アメリカ英語の省略形や早すぎる発音は第二国語の方(堪能に英語を操るフィリピンの方などでも)が理解できない事が多々あります。
アメリカのネイティブスピーカーの様に話すのが必ずしも良い訳ではないのです。
まとめ【世界標準の英語を勉強する必要性(ただし、発音は区別する)】
前述した通り、世界の英語事情は変化しています。これから必要となってスキルは「様々な種類の英語を理解でき、様々な人が理解できる英語で話す」事だと考えます。
ダイヤモンドオンラインの記事の世界標準の英語の特徴として以下の特徴が紹介されているのを始めに紹介しました。
1. 「発音は気にしません」
2. 「イディオム(慣用表現)は使わない」
3. 「新しい単語を覚える必要なし」
基本的にこの意見には賛成なのですが、発音に関してはしっかりと勉強する必要があると感じています。
インド英語ではきちんと【R】や【L】の発音などを区別しています。ここが日本英語が世界で確立できない大きな要因だと思います。
以前日本人を交えた英会話の中で【vowel】と発音したいのでしょうが、【bowel】になってしまっている事がありました。
聞いている側からすると、発音が違うと全く違う意味になってしまうので話がチンプンカンプンでした。
言葉の意味
【bowel】腸、はらわた
【vowel】母音
世界で通じるための英語を勉強するための指標として私なりの意見を加えて以下のように変えさせていただきます。
1. 「訛りやアクセント、文法は気にしません(発音はとても大切)」
2. 「イディオム(慣用表現)は使わない」
3. 「新しい単語を覚える必要はあるが(専門用語等、書物などを読む際にボキャブラリーは必要)、誰にでも簡単な英語を使って話す」