ITパスポートの勉強方法や勉強時間、メリット・デメリットを現役SEが紹介します。

みなさん、こんにちはニキです。

結構前になりますが、ITパスポートを受けてみたので、勉強方法や勉強時間、メリット・デメリットについてご紹介していきます。

ちなみに私は現役SEでもあるので、IT業界から見たITパスポートの位置付けや他の業界での位置付けも踏まえながら紹介していきたいと思います。

基本情報技術者試験の紹介はこちら
ちなみに私の経歴(参考程度に)

理系の大学(専攻は情報)卒業後、国内メーカにて電気系エンジニアを数年⇒外資に転職し、営業兼SEをしています。

基本的にIT業界とは何かしらの縁が常にあります。ガチガチの営業をしていた時期も数年あるので、IT業界に携わらない方のITパスポートのメリットなんかも紹介できたらと思います。

ITパスポートの勉強方法や勉強時間、メリット・デメリットを現役SEが紹介します。

ITパスポートとはどんな資格なのか?

IT業界に属する人でなくても、ITパスポートを耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか?

私も新卒で入った会社では電気系エンジニアではありましたが、上司から時間あったら勉強したらと勧められた記憶あります。

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

ITパスポート試験公式WEBサイトより

ITパスポート通称iパスは列記とした国家試験であり、対象者はIT業界に属する人だけでなく、ITを活用するすべての社会人や学生となっています。

要するに今の時代パソコンとかスマホ使っている方であれば、基本的な正しい知識は身に着けてくださいね。という目的の試験です。

そのため、ITパスポートを取得すれば、その名の通り、ITに関して基礎的な入口(パスポート)の知識を所有していることを証明できます。

ITパスポートはどんな試験なのか?

ITパスポートの試験内容

パソコン形式のテストなので注意!

ITパスポートはパソコンで試験を受けるCBT形式の試験です(就活などでテストセンターを受講したことがある人はわかる”あの”テストです。)。

紙ベースのテストと違って、パソコンのテストは慣れが必要です。

ITパスポートの公式サイトより、模擬試験が受けれるので試験前には一度は試してみることをお勧めします。

CBTの模擬試験を受けてみる
試験内容はITだけでない?

ITパスポートは試験対象者が全社会人や学生となっているため、試験内容はITの技術に関することだけではなくて、経営やマネジメントに関する問題も出てきます。

全部で100問となっていて試験時間は120分です。個々の能力にもよりますが、試験時間には十分な余裕があります。

私自身、1時間くらいで全問題を解き終えていたので、あまり試験時間を意識する必要はないです。

「ストラテジ系(経営全般の知識):35問程度」

「マネジメント系(ITに関する管理):20問程度」

「テクノロジ系(ITに関する技術):45問程度」

合格条件は全問題の6割以上の取得、かつ各分野(上記の3つの分野)で3割以上取れば合格です。

試験は途中退室可能で合否もその場で判明

試験は途中で退室することが可能です。終了のボタンを押せば、試験結果が表示され、手を挙げて試験管を呼べば試験終了です。試験結果はすぐにわかるので、自分の点数が合格点に達しているかしっかりと確認することを忘れずに。

試験の会場情報や当日必要なもの

試験会場は全国で随時開催されています。詳しくは公式サイトを確認してみてください。

尚、他のベンダーIT試験と違い、申し込み後の試験日の変更等はできないので注意が必要です。

試験会場をチェック!
当日は確認票を忘れずに

当日は申し込むと発行される確認票と本人確認書類(免許証など)が必要です。

確認票はITパスポートの個人ページよりダンロード及び印刷ができるので、忘れずに印刷もしくは受験番号を控えておきましょう。

受験費用

他のIT国家試験の大半と同様の5700円です。さすが国家試験だけあって、リーズナブルな値段設定となっています。

余談ですが・・・
これからITエンジニア目指そうとしている方には耳が痛くなる話ですが、国際ベンダー資格等、受験するのに3万以上が普通の試験がごろごろあります(給料あげてくれー)。国家資格は日本でしか使えませんが、安い割に価値が高いのでお勧めです(その分難しいですが・・・)。

ITパスポートの合格率はどのくらいか?

ITパスポートの合格率は50%ぐらいを推移しており、IT関連の国家資格の中では簡単な部類の試験となっています。

半分程度の人が落ちているので油断は大敵ですが、しっかりと学べば確実に受かる試験だと言えます。

ITパスポートは他の情報国家資格と違い随時試験が受けられるので、試験に対する意欲が薄れがちです。それも伴い合格率が下がっているように思います。きちんと準備をすれば誰でも合格できる試験です。

合格は簡単でも試験内容が簡単な訳ではない

上記でITパスポートは簡単な部類の試験と言いましたが、試験に合格するのは簡単ですが、試験内容は思っているよも難しいと感じる方も多いのではないかと思います。

ITパスポートは全問題が4択問題かつ全体の6割以上で合格なので、実際は半分ぐらいの問題が確実に解ければ、確率的に合格できてしまいます。

合格するための必要勉強時間

ITパスポートに合格するための勉強時間は人それぞれですが、パソコンに触ったこともないような方の場合は90時間程度必要になってくるようです。

私自身、情報系の大学(大学院までも)出ているので、そんなに勉強は必要ないかと思っていましたが、マネジメント系やストラテジ系の知識が全くないことがわかり、最終的には30時間程度勉強したように思います。

むしろ経済学等を学んでいた方の方が覚える語句等は少ないかもしれません。

ちなみに私の本番での点数は80点台で、試験前で感触は少し勉強し過ぎたかなという印象でした。

このように必要な勉強時間は人によって差が出てきますが、多くても1ヶ月(1日3時間程度)見積れば余裕を持って合格できるはずです。

ITパスポートの勉強方法

さて、ここからはITパスポートに合格するための勉強方法を紹介します。主に2つの勉強方法を紹介します。

とにかく時間がない方向け

とにかく時間がなくて、合格のみ(6割以上を取得できればいい方)を目指す場合はひたすら過去問題を解くことをお勧めします。

ITパスポートは似た様な問題がよく出てくるので、過去問をひたすら解くことで、点は取れるようになります。

さっと一回過去問を解いて解答を確認するのに3時間掛かると計算して、3年分(10時間程度の勉強時間)行えば、合格点に達することができるでしょう。

過去問を解くことで点数は取れるようになりますが、実務でITに関わる方は知識を整理しながら学んでいくためにも2つ目の方法で勉強していくとよいと思います。

ちなみに、情報系国家資格の過去問は公式サイトにあるのはもちろん、いくつかのサイトで丁寧な解説も見れます。正直過去問を買う必要はなくネットを使って勉強している人も多いです。

個人的には紙の方が効率良く勉強できているように感じるので、あえて過去問を買っていますが・・・。

過去問無料解説サイト
しっかりと勉強したい方向け

実務でITに少なからず関わる方は、ITパスポートは8割以上を目標に勉強していくと良いと思います。

まずはしっかりと知識を体系的に学ぶために、一冊参考書(問題集ではありません)を読んだ上で、過去問を解きながら、参考書との知識をリンクさせていく勉強方法が良いと思います。

実務で知識を使うためには点の知識ではなく点と線が繋がった体系的な知識が必要となってきます。ITパスポートではそこまで求められませんが、ITパスポートを通して、必要な体系的な知識は学べますので、合格だけなく自身のブラッシュアップのために有効活用できると良いかと思います。

お勧めの参考書

お勧めの参考書は情報系試験では有名な”キタミ式シリーズ”です。

このシリーズの参考書で理解が出来なければ、他の参考書は諦めて、誰かに助けを求めた方がいいぐらいわかりやすい参考書です。

勉強するにあたって

ITの知識や専門用語では似た様な言葉や機能や仕組みが微妙に違ったり等、細かい意味のニュアンスや違いをしっかりと理解することが大切になってきます。

何となくで覚える知識ほど、実際では全く役に立たないので、自分の中で本質を落とし込む必要があります。

理解出来なければ、理解できるまで徹底的に調べるということが必要になってきます。幸い現在はインターネット等を通して情報は溢れているので、活用しながら学んでいくと良いです。

ITパスポートを取得するメリット・デメリット

さて、ITパスポートと取ると何がいいのか?ご紹介していきます。

ITパスポートを取ることのメリット

基本的なIT知識を得られる

ITパスポートに向けて勉強することで、基本的なIT知識を幅広く学ぶことができます。

パソコンなどを普段から扱っている人は多いと思いますが、実際にどういう部品があってどう動いているのか、インターネットではどうやって通信を取り合っているのか等、身近になりすぎて仕組みが分からないことがたくさんあるはずです。

デジタル・ディバイド(iパスでも出てきます。)が広がる一方で、情報弱者にならないためにITの知識を学ぶことは今後どの業種においても重要なことになってくるはずです。

また、近年非常に重要になってきている情報セキュリティに対する知識も学習することができます。

転職に有利になる(IT業界以外)

IT業界以外であれば、転職の際、一定のITスキルがあるということ証明するできます。

近年は営業や事務であろうと少し深いパソコン知識は業務上重要になってきており、事務経験+ITがわかる人材の需要は高まっています。

そういった意味でIT業界以外の転職の際はITパスポートが有利に働くはずです。

社内評価の向上に繋がる

自己啓発としてITパスポートを取得したという姿勢が評価されたり、社内から奨励金が出たりする会社も少なくありません。

進学や就活の役に立つ

入試や就職活動においても、ITパスポートを所持していることで一定の評価を得ることができます。

ITパスポートを取ることのデメリット

ITパスポートを取ることのデメリットは殆どありませんが、IT業界でエンジニアとして働きたい方で転職組の場合はあまり有利に働かない場合があります。

ITエンジニアは履歴書には書かない方が良い?

ITエンジニアの場合は求められるIT知識はもっと高度なため、ITパスポートしか持っていない場合だと自分の実力以下に見られてしまう場合があるので注意が必要です。

ITエンジニアを目指す場合は、ITパスポートはあくまでも通過点として、基本情報技術者や応用情報技術者、またはそれ以上の高度情報資格を目指しましょう。

ITパスポートのITエンジニアとしての評価はほぼ無いに等しいです。

まとめ

いかがだったでしょうか?今やITはどの人にも関わってくる重要なものになってきました。知らないままで情報を利用される側ではなく、情報を利用する側の人間となるための入り口としては最適な資格です。是非興味があれば受けてみてはいかがでしょうか。

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Nickey

Nickey

愛知県出身で、現在はベトナムのフエに在住。デンソーやNTTデータベトナムを経て、ベトナム法人 HD Global Consulting Co.,Ltd, を設立。 ベトナムから東南アジアを中心とした世界の面白いや少し役に立つ情報を発信しています。ベトナム人の妻を持つパパであり、日々ベトナム語と格闘中。

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